沖縄の食材 = 長寿?

長寿で有名な沖縄。多くの理由が挙げられているが、その一つが食生活。

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自由に踊る沖縄の民族舞踊、カチャーシーを踊る喜名カメさん

  沖縄科学技術研究基盤整備機構(OIST)G0細胞ユニットの代表研究者である柳田充弘博士は、ウコン(ターメリック)やタンカン(日本で採れる柑橘類)といった沖縄で採れる植物や果物を食べると体内で作られる化合物、つまり代謝産物が遺伝子を活性化させ、寿命を延ばす可能性があると提言しています。

  柳田博士には沖縄県から3年間に及ぶ研究費が交付され、琉球大学と京都大学の研究者らも参加して、長寿に関連する遺伝子を活性化させる代謝産物を同定すべくウコンやタンカンなどの沖縄産物の解析を行っています。

  研究者らはウコンやタンカンなどからサンプルを採取し、効果を現す化合物について包括的に解析します。そして、皮膚用パッチ剤に化合物を取り込み、ボランティアの参加者に貼付してもらう予定です。皮膚に貼ることにより、化合物が血液中に直接吸収されるため、研究者らは化合物の血液中の挙動を解析し、化合物が血液中に滞留する時間やその後の効果を調べます。

  「長寿は病気ではありませんから、本格的な医学研究の対象になったことがないのです」と柳田博士は述べています。「ですが、沖縄に住んでいる多くの方が長寿で、健康的な生活を送っている事実があるわけですから、このような能力は世界中に紹介すべきです。基本的には、かなりの高齢になっても寝たきりではなく、健康で、元気で、自立した生活を送れるよう健康的に年をとることを推進したいと思っています」。

  長寿に関連する遺伝子を活性化させる化合物を厳密に同定することにより、その情報を活用して、健康的に長生きをするためのサプリメント食品を作り出すことができるかもしれません。さらに、この研究が成功すれば、沖縄の経済的な発展にも貢献します。沖縄の食品を利用してバイオテクノロジー関連のベンチャーを育成し、海外に販路を広げる可能性も出てきます。「これが生命科学と産業とが連携する醍醐味です」と柳田博士は述べています。

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