インキュベーター入居企業紹介:レキサン
貴社の事業内容について教えてください。
株式会社レキサンでは、沖縄へのUターン・Iターンに特化した人材紹介を行っています。新卒で入ったリクルートやその後の人材業界での経験を経て、2017年に地元・沖縄に戻り、私が立ち上げた会社です。
OISTイノベーションインキュベーターに入居するスタートアップと関わる中で沖縄の経済成長をけん引するスタートアップを輩出することの重要性を感じ、同じくインキュベーターに入居する合同会社HAKKIと連携して、1年程前からスタートアップ支援にも新規事業として取り組んでいます。
OISTイノベーションインキュベーターに入居した理由を教えてください。
きっかけは、インキュベーターに入居するEF Polymer株式会社の採用支援を行ったことでした。その後、他にも何社かのスタートアップから支援の要望をいただくようになり、スペースに空きがあると聞いたこともあって、席を借りはじめました。
スタートアップ支援を始めた背景を教えてください。
UIターンの転職を支援していると、県内外の給与格差の大きさを実感する機会が多くあります。沖縄の会社の稼ぐ力を伸ばすため、人材紹介会社としては県外の優秀な人材を沖縄へ呼び込んできましたが、それだけでなく、稼げる力を持つ企業を沖縄に新たに創出していくことも必要です。成功したスタートアップを沖縄に2~3社生み出すことができれば、人材もお金も集まり、沖縄経済の景色が変わると信じています。
そこで何よりも重要なのが起業家の存在です。そのため、沖縄での起業を決意し、困難に立ち向かう起業家たちを支援しています。たとえ事業が失敗に終わったとしても、「沖縄で思いっきりチャレンジして良かった」と心から起業家の方々に思ってもらえるような沖縄にしたいと強く思っていますし、そう思っていただけるような支援をレキサンとして目指しています。
特に、研究開発型のスタートアップは日本国内だけでなく世界市場に向けて高付加価値な企業を生み出す可能性を秘めています。そのため、OISTが掲げる、沖縄の地で世界に開かれた研究開発型スタートアップのエコシステムを創っていくというビジョンには大変共感しており、是非一緒に実現していきたいです。現在、人材紹介業としては採用業務を3~4社、営業支援や県内企業とのタイアップ支援、補助金申請サポート等、有償無償のより幅広いスタートアップ支援を含めると10数社、OIST関連のスタートアップ支援に関わっています。
OISTイノベーションインキュベーターの現在の利用方法を教えてください。
オフィスエリアにデスク1席を契約しています。契約を開始した当初は私が月に1回訪れる程度でしたが、スタートアップ支援に力を入れ始めた現在は1名の担当が常駐で利用し、私も週に1~2回程出勤しています。頑張っているスタートアップの人たちに囲まれて刺激を受けられるので、インキュベーターに来るのは毎週の楽しみです。
OISTイノベーションインキュベーターに入居するメリットとして感じていることを教えてください。
スタートアップ支援を行う上では、スタートアップと同じ空間にいることでコミュニケーションを取りやすいことは利点です。研究開発型スタートアップの創業期がどのようなものなのか、肌で感じることができます。また、人材紹介会社なのにOISTのインキュベーターに入居しているという意外性から、取引先等に興味を持っていただけることもありますね。
どんな企業にOISTイノベーションインキュベーターへの入居をおすすめしたいですか?
沖縄県内企業の入居がもっと増えても良いのではないかと思います。インキュベーターへの入居をきっかけに、県内企業とOISTとのコラボレーションが増えたら素晴らしいですね。スタートアップに関しては、沖縄から世界に向けて挑戦したいという意欲を持つ企業に来てもらえたら嬉しいです。
また、外国人起業家の方にもおすすめです。沖縄は外国人が多く、特に恩納村のある本島中部地区は多様な国のコミュニティが存在し、インターナショナルスクールもあるなど、インターナショナルな雰囲気があります。過去に人材紹介で支援した海外のお客様の中には、沖縄のこのようなインターナショナルな雰囲気を求めて県外から沖縄へ転職された方もいました。他の地方と比べて、外国人にとっても暮らしやすい地域だと思います。
OISTイノベーションインキュベーターに今後期待することがあれば教えてください。
新しいインキュベーターでは交流のためのスペースも増えるとのことなので、よりオープンで活発な交流が繰り広げられるような雰囲気になることを期待しています。我々スタートアップ支援側としてもそのような雰囲気づくりに貢献していきたいです。
また、私自身は英語を絶賛勉強中のため、OIST職員向けに開講されている英語講座を受講する機会や、異文化交流イベント等にも参加できる機会があれば大変ありがたいですね。
(取材日:2024年7月19日)
株式会社レキサン ウェブサイト: https://lequison.com/