OISTの教員2名が日本学術振興会賞を受賞
この度、OISTのケシャヴ・ダニ教授およびヤビン・チー教授の2名が令和5年度の日本学術振興会賞を受賞することが決まりました。
日本学術振興会賞は、日本の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるために、創造性に富み優れた研究を進めている若手研究者を早い段階から顕彰し、支援するために、日本学術振興会によってに創設されました。
ケシャヴ・ダニ教授
フェムト秒文光法ユニットを率いるケシャヴ・ダニ教授は、2011年よりOISTで同ユニットを立ち上げ、以来、ナノ材料科学の分野で数々の成果を挙げてきました。最近では、2022年度創発的研究支援事業(FOREST)に採択されたり、Falling Walls Science Breakthroughを物理分野で受賞しています。
受賞の対象となった研究業績
『実空間および運動量空間における光励起現象の可視化 』
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ダニ教授のコメント
「この度、私がOISTで行っている研究に対し、日本学術振興会からこのような賞をいただき、身の引き締まる思いです。OISTを創設した日本政府の大胆な科学的ビジョンに畏敬の念を抱くと同時に、OISTにて科学に貢献する素晴らしい機会を与えていただいたことに心から感謝しています。また、OISTが沖縄でエネルギー関連の新たなイニシアチブを立ち上げようとしている中で、OISTにおけるエネルギー関連の研究(チー教授や私の研究の主要な部分)がこのように強く再認識していただいたことを大変うれしく思います。」
ヤビン・チー教授
ヤビン・チー教授は、2011よりエネルギー材料と表面科学ユニットを率い、持続可能なエネルギー材料の研究を進めています。2021年より3年連続でクラリベイトの高被引用論文著者に選出されたり、2022年には花王科学賞、2023年にはMRSフェロー、AVSフェローに選出されるなど、その研究が高く認められています。
受賞の対象となった研究業績
『高性能太陽電池技術を開発するためのペロブスカイト材料の表面科学研究 』
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チー教授のコメント
「日本学術振興会からこのような名誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。まず第一に、私の研究ユニットのメンバー全員と共同研究者の方々の貢献に感謝します。また、OISTからの支援、特に教員担当学監のエヴァン・エコノモ教授に強く推薦していただいたこと、教員担当学監オフィスの高橋麻美さん、リサーチユニットアドミニストレーターの小椋ゲイラー直子さん、そして家族の協力に感謝したいと思います。最後になりましたが、OISTからの多大な資金援助(特にR&Dリサーチプロジェクトとプルーフ・オブ・コンセプトプログラム)、科学研究費助成事業(科研費)とJST A-STEP(研究成果最適展開支援プログラム)による研究助成金をいただいたことに感謝したいと思います。」
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