バイオジャパン2012に参加
10月10~12日にかけてバイオジャパン2012が横浜で開催され、OISTも参加しました。
1986年に始まったバイオジャパンは国内最大級のバイオ関連分野の展示会で、毎年500を超える国内外の製薬企業や学術・研究機関が参加します。OISTにとっては2回目の参加となりました。
3日間にわたるイベント開催中、OISTはシンボルカラーの赤とロゴで飾られたブースを設け、多くのイベント参加者にOISTについて紹介しました。また、2日目にはウルフ・スコグランド教授と北野宏明教授によるセミナーを開催し、120名を超える方々に聴講いただきました。スコグランド教授は「機能解析のためのタンパク質1分子3D可視化技術」と題された講演で、クライオ電子線トモグラフィーについて説明し、同技術を用いれば細胞や巨大分子の立体イメージを2ナノメートルの解像度で可視化出来ることを紹介しました。北野教授は「システム創薬とGarudaプラットフォームの概要」と題された講演で、同教授のOISTにおける研究ユニットのメンバーによって開発された新しいソフトウェアプラットフォームPhysioDesignerを紹介しました。このソフトウェアを用いれば、研究者たちは膨大な数の「モジュール」というパーツを組み合わせ、各モジュールならびにモジュール間の相互作用を数式で記述することにより生理システムを構築することができます。本セミナーでは沖縄県産業振興公社の外間正樹氏も「成長する沖縄のバイオ産業とそれを支える制度」と題して講演を行い、沖縄科学技術大学院を中心とする知的産業クラスター形成の展望について説明しました。
今年、バイオジャパンの新たな試みとして始まったのがパートナリングで、出展者同士、あるいは来場者同士が、将来の共同研究や技術提携を視野に、お互い関心のある相手機関と個別に面会を行うというもので、OISTは3日間で20以上の機関と面談を行いました。
パートナリングについてOIST技術移転セクションの西村美和子さんは、「OISTに関心を寄せてくださっている企業の方々の生の声を聞くことが出来てとても有意義でした。そうした貴重な意見を今後OIST研究者に伝えていきたいと思います。」と語ってくれました。