OISTの研究論文が、「Zoological Science Award」を受賞

イソギンチャクとクマノミの共生メカニズム解明に挑んだ研究が高く評価されました

Sea anemones and anemonefish

この度、OISTの海洋生態進化発生生物学ユニット(ヴィンセント・ラウデッド教授)とマリンゲノミクスユニット(佐藤矩行教授)の研究グループが共同で執筆した論文『Transcriptomes of Giant Sea Anemones from Okinawa as a Tool for Understanding Their Phylogeny and Symbiotic Relationships with Anemonefish』が、2023年度Zoological Science Award(動物科学賞)を受賞しました。 

Zoological Scienceは日本動物学会が発行する学術雑誌で、Zoological Science Awardは、同誌に掲載された論文のうち、 特に優れた研究に対して贈られるものです。6月17日(土)に開催された日本動物学会理事会において、OISTの論文の他、計6つの論文が本年度のZoological Science Awardに選ばれました。 

本研究論文は、沖縄に生息するイソギンチャク類3属7種を対象としたRNA分子解析により、イソギンチャク類の系統関係を明らかにしたもので、イソギンチャク類とクマノミ類の共生メカニズム解明の大きな一歩となったとして高く評価されました。 

宿主イソギンチャクに関する本研究論文の筆頭著者であるOIST学生の柏本理緒さん。
宿主イソギンチャクに関する本研究論文の筆頭著者であるOIST学生の柏本理緒さん。2022年8月号のZoological Scienceの表紙を飾った本論文が2023年度動物科学賞(Zoological Science Award)を受賞した
宿主イソギンチャクに関する本研究論文の筆頭著者であるOIST学生の柏本理緒さん。2022年8月号のZoological Scienceの表紙を飾った本論文が2023年度動物科学賞(Zoological Science Award)を受賞した

今回の受賞にあたり、ラウデッド教授は次のように述べています。「私は本来魚類を研究しているので、佐藤教授とイソギンチャクの研究プロジェクトに携われたことを嬉しく思います。本研究によって新たな可能性が広がることに胸が高鳴るとともに、このような形で私たちの成果が取り上げられたことを大変光栄に思います。」 

論文の筆頭著者でOISTの博士課程学生である柏本理緒 さんは、「素晴らしい共同研究者たちの多大な貢献に感謝します。この研究は、将来、世界的規模で画期的な研究を行うための基礎を築くものです。引き続きこの魅力的な分野を探求していくことを楽しみにしています」と述べました。 

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