政井一郎博士 白内障治療につながる水晶体の繊維化の仕組みの一端を解明

神経発生ユニット 代表研究者 政井一郎博士 白内障治療につながる水晶体の繊維化の仕組みの一端を解明

プレスリリース

 

神経発生ユニット 代表研究者 政井一郎博士

白内障治療につながる水晶体の繊維化の仕組みの一端を解明

〜かじまやーでもいっぺー見ぃゆん〜

 

 

眼球の水晶体は、上皮細胞が分化して繊維化した細胞から構成されています。この繊維化の過程を経て、核、ミトコンドリア、小胞体などの細胞内構造物が無くなり水晶体は透明化します。しかし、水晶体繊維化のメカニズムはまだ明らかになっていません。

この度、沖縄科学技術研究基盤整備機構(OIST) 神経発生ユニット代表研究者の政井博士のグループは、水晶体の繊維化の仕組みの一端を明らかにし、その研究成果が英国の科学誌 Development(デベロップメント)誌に掲載されます。本来透明である水晶体が濁ってくる病気として知られているのが白内障です。白内障の原因はさまざまですが、最も多いのは加齢によるもので、原因の90パーセントを占めます。白内障の総患者数は約1288千人にのぼり(平成17年厚生労働省調査)、眼の病気の中では最も多くなっています。現在、手術によって水晶体を取り除く治療が一般に行われております。しかし、白内障の手術後に副作用として、水晶体の白濁(後発白内障)が起きることがあり、手術後の予後の問題になっています。今回政井博士らが明らかにした仕組みは、この後発白内障の発症とも関連しており、その治療法にも貢献することが期待されます。

 

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研究ユニット

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