OIST量子技術センター

OIST量子技術センター(OCQT)は、量子分野における学際的な研究を促進し、支援することを目的として2022年に設立されました。量子力学を基礎にした過去半世紀にわたる技術の発展は、情報処理から医療画像診断に至るまで幅広く、私たちの生活に根本的な変革をもたらしてきました。そして、現在の量子科学技術の発展は、さらなる新しい技術革新をもたらすと考えられており、「第二の量子革命」と呼ばれています。この新しい量子技術の実現により、情報の生成から、通信、処理、計算、そして保護まで、ICT全域にわたって大きな変革をもたらすことが期待されています。

OISTは、これまでに量子科学研究の分野で確かな実績を築いてきました。OCQTの設立は、量子の世界を制御しより深く理解することはもとより、量子技術の実現を実社会での実装へつなぐ重要な一歩となります。

例えば、測定は科学と技術の根幹を成すと言えるでしょう。これまで観測できなかったものを検出することで、これまでは垣間見ることさえできなかった新たな世界が開かれます。現在においてはまた、情報処理はすべての科学分野で必須の手法です。情報処理における根本的な変革は、既存の分野の飛躍的な発展を促し、また新たな学問領域の創出にもつながります。OCQTは、こうした多様な科学分野を横断するコラボレーションを積極的に支援しています。

量子コンピューティング、量子通信、量子センシング、量子暗号、そして量子時代のサイバーセキュリティはOCQTの中心的な研究テーマではありますが、その範囲にとどまるものではありません。量子研究分野内外を問わず、意欲的で革新的な学際的研究に挑戦する研究者の皆様の参加を心よりお待ちしています。

OIST量子技術センター長
根本香絵

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