OISTプレスクール「てだこ」開園
2013年1月7日、OISTコミュニティの児童を対象とした保育プログラムが開設しました。ヴィレッジセンター内の学童保育施設(放課後プログラム)に関しては昨年10月より運営を開始しています。両プログラムはこれまでチャイルド・ディベロップメント・センター(CDC)と呼ばれていましたが、このたび、CDCから「てだこ」へと改称されました。「てだこ」とは沖縄の方言で「太陽の子」を意味します。プレハブ施設が整備され、保育士6名と補助員3名の採用も決まり、てだこはあっという間にOISTでの生活の一部となりつつあります。
OISTのジョナサン・ドーファン学長は、「7日の朝にてだこを訪れ、刺激的な環境のなかで経験豊富な先生や保育士に温かく見守られているOIST職員の子供たちを見て胸が高鳴りました」と感激した面持ちで語り、「OISTにとって貴重な資産となるてだこの設立は、園長代理のジュリア・ナブホズを始め、彼女を支えるスタッフ、そしてOIST保育協議会およびCDC運営委員会の尽力によるものです。」と関係者の取組みに感謝しました。
児童数は日々増加していますが、1月7日時点では、生後2ヶ月から5歳までの37名の児童がてだこでの1日目を過ごしました。本年4月からは更に16名の児童がこの未就学児を対象としたプレスクール・プログラムに加わります。また、より年長の児童の受入れに対する要望にも応えるため、幼稚園児向けのプログラムが開始します。既にてだこは定員に近づいており、大学の拡充と共に子弟の保育に対するニーズは更に増加するため、OISTは今後、より大きな恒久的な施設を整備し、スタッフの人数を増やすことを目指しています。
本プレスクールは月曜日から金曜日の午前8時から午後6時まで開園しており、アクティビティ・タイムは午前9時から夕方5時までとなっています。てだこでは保護者の要望に応じて、数時間、終日、または一時間単位で児童を預かります。また、てだこではバイリンガル教育が徹底されており、先生が児童に説明を行う際には、通訳を介さず、英語か日本語のいずれかの言語で話しをします。児童は説明を受けた言語で話すよう指導され、周りを見ながら学んでいきます。自由時間には児童は好きな言語でやり取りを行います。「子ども達の日課やスケジュールは固定されていますが、両言語に慣れ親しんでもらうために、使用する言語は隔週で変わります」とナブホズさんは説明します。
「てだこを初めて訪れたとき驚きました」と語ってくれたのは光・物質相互作用ユニットのヨン・ヤン研究員と同 夫人です。「息子が幼児クラスに参加していますが、子ども達が遊ぶ部屋はとてもきれいで、静かで、安全で、快適な空間になっています。てだこを選んでよかったです」と話します。
てだこの最大の特長は、娘さんを預けているG0細胞ユニットの佐二木 健一研究員のこの一言に集約されるかも知れません。「昼休みや時間が空いたときに、気軽に子どもの様子を見に行けます。近くにあるというのがいいですね。」
また、細胞分子シナプス機能ユニットのザカリ・タウフィック研究員も、「息子になにかあればすぐに仕事を中断して息子のもとへ駆けつけ、もう大丈夫であることを見届けたらまたすぐに仕事に戻ることが出来るのが嬉しいです」と述べた上で、「息子との距離は何にも変えがたいわけです。」と、お子さんをてだこへ通わせる利点を強調しました。