沖縄のスタートアップコミュニティに期待の新チームが参画

進化したOIST Innovation Acceleratorに国内外から集まった4チームが加わります

New 4 teams of OIST Innovation Accelerator

沖縄科学技術大学院大学(OIST)が主催するスタートアップ支援プログラム「OIST Innovation Accelerator」において、2024年度は4つの革新的なアーリーステージのディープテックスタートアップが選出されました。彼らは今後、技術やビジネスモデルに磨きをかけるために、資金提供やOISTの最新の施設、設備、トレーニングプログラム、ネットワークへのアクセス等、さまざまな支援を受けます。

2018年に沖縄県と連携して設立された「OIST Innovation Accelerator」は、グローバルを視野に入れたスタートアップ支援事業で、県内の起業家精神の支援と促進を目指しています。これまでにEF Polymer株式会社株式会社REPS JAPANHerLifeLab株式会社GenomeMinerなど、多くのスタートアップが本事業を卒業し、ベンチャーキャピタル等からの資金調達や製品の市場投入に成功しています。

沖縄県とのパートナーシップにより、強固な基盤を沖縄に築いてきたOIST Innovation Acceleratorは、今回、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」からの追加資金を受けて規模を拡大し、「OKINAWA SANDBOX」、「バイオコンバージェンス」という2つのテーマに分け、それぞれ2チームずつを選出しました。「OKINAWA SANDBOX」 では沖縄の課題解決に貢献する技術、バイオコンバージェンスでは「心・体・自然環境の持続可能な健康増進」 に貢献する技術に重きを置き、各テーマの下で、それぞれのニーズと目標に合わせたメンタリングやサポートを提供します。

さらに、真に優れたチームを選抜するために、今回からより厳格で段階的な選考プロセスが実施されました。第1ステージの書類審査で選出されたプログラム候補者は、ステージ2としてオンラインの起業家トレーニングコースを受講しました。その後ステージ3に選ばれたチームは、沖縄で2週間の集中的なスタートアップブートキャンプに参加し、アカデミア、産業、ベンチャーキャピタルの専門家が審査員を務めたピッチコンペティションを経て、最終的に4つのチームが選ばれました。この段階的なアプローチにより、最も起業家精神にあふれ、優れたアイデアを持つチームが選出されました。

今年は、23カ国からの応募があり、30チームが書類審査を通過し、オンラインによる起業家トレーニングコースを受講しました。その中から選ばれた12チームが最終ステージのブートキャンプに進み、そこでの厳しい選考プロセスを経て最終的に4チームが選ばれました。4つのチームは2024年6月から2025年3月までの10か月をOISTで過ごし、様々な支援を受けながら、それぞれの事業を強化していきます。

OIST Accelerator Bootcamp Participants
12チームが沖縄で2週間の集中的なスタートアップブートキャンプに参加し、アカデミア、産業、ベンチャーキャピタルの専門家が審査員を務めたピッチコンペティションにエントリーした。
12チームが沖縄で2週間の集中的なスタートアップブートキャンプに参加し、アカデミア、産業、ベンチャーキャピタルの専門家が審査員を務めたピッチコンペティションにエントリーした。

JSTのCOI-NEXTプログラムが後援する「バイオコンバージェンス」のテーマの下で選ばれたチームは以下の通りです。

Astrek Innovations (アストレック・イノベーションズ): 創業者 Robin Kanattu Thomas、Jithin Vidya Ajith
高度なロボティクス、センサー、制御システムを活用した義足を開発。身体障がいのある人々のリハビリ支援や、建設業や製造業の現場などにおける作業員のパフォーマンス向上等を目的とした用途を想定しています。

Veritus (ヴェリタス): 創業者 Manas Kala、Anh Ngo
生成AIや大規模言語モデル(LLM)を活用して、研究・開発における煩雑なタスクを簡素化し、統合するソフトウェアソリューションを開発します。

沖縄県が後援する「OKINAWA SANDBOX」のテーマの下で選ばれたチームは以下の通りです。

Exsure (エクスシュア): 創業者 Abhishek Dutta、Swastika Paul
がん細胞やがん幹細胞を特定して排除する、エクソソームを基盤とした独自の抗がん薬デリバリーシステムを開発します。

Circular Powder (サーキュラー・パウダー): 創業者 Jasel Alvarez Gaona、Sergio Godoy
余剰ワインやその他のアルコール製品を再利用して、健康食品業界向けのアルコールフリーの抗酸化物質を開発します。

OIST首席副学長(テクノロジー開発・イノベーション担当)のギル・グラノットマイヤーは、次のように述べています。「OIST Innovation Acceleratorの事業創設に尽力いただいた沖縄県の先見の明に深く感謝するとともに、JST COI-NEXTプログラムの支援により、事業がさらに進化できたことを大変嬉しく思います。新たに採択されたスタートアップチームの素晴らしい可能性、そして彼らが今後生み出していく変革的なイノベーションに大きな期待を寄せています。沖縄における、スタートアップ・エコシステムは近年急速に進化していますが、OISTは野心的なコミュニティーのための最高のパートナーであり続けることを目指します」。

OIST Innovation Accelerator プログラムの詳細はこちら

※トップ画像キャプション: (左上から時計回りに) Veritus (ヴェリタス)、Circular Powder (サーキュラー・パウダー)、Astrek Innovations (アストレック・イノベーションズ)、Exsure (エクスシュア)

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