OIST、ペーボ教授のノーベル賞受賞を祝福
OISTが毎月開催する学内向けのイベント「OIST Teatime」が1月19日に開かれ、昨年末にノーベル医学生理学賞を受賞したスバンテ・ペーボ教授(アジャンクト)が受賞後はじめて来日し、当イベントに参加しました。会場には100人以上の学生、研究員、教員らが集まり、数か月ぶりにOISTを訪れたペーボ教授の受賞をお祝いしました。
ペーボ教授は、「絶滅したヒト科のゲノムと人類の進化に関する発見」により大きな貢献をしたとして、2022年のノーベル生理学・医学賞を受賞しました。詳しくは、「OISTのスバンテ・ペーボ教授がノーベル賞を受賞」を、さらに、ペーボ教授のOISTでの最新研究については「ノーベル賞受賞 ペーボ教授の『なにが人類を特別な存在たらしめているのか?』を探求する旅」をお読みください。
OISTの前学長であり、ペーボ教授の古くからの同僚でもあるピーター・グルース博士は、「今日は歴史的な一日です。私たちは過去にとらわれがちですが、ペーボ教授は過去を振り返ることで、未来を切り開きました。失敗をあきらめず、献身的に研究に向かい合い、その後のネアンデルタール人のゲノム研究がブレークスルーとなり、数々の研究につながりました。そして今、OISTでの研究へと、その未来はつながっています。」と、OISTメンバー一同で、ペーボ教授の偉業を祝福できたことの喜びをかみしめるとともに、OISTでの新たな研究に大きな期待を寄せました。
ペーボ教授は、「2020年にOISTの一員になれたことは、とても幸運でした。OISTには卓越した研究環境があり、そして非常に学際的です。OISTでは、ネアンデルタール人に特有の脳の働きや、筋肉の機能に関する研究などを行っています。ここで新たな研究に取り組めることを楽しみにしています。」と述べ、OISTの一員となった喜びと、OISTでの新たな研究への意欲を述べました。
イベントが終わった後にも、ペーボ教授は会場に残った多くの学生の質問のひとつひとつに丁寧に答えたり、写真撮影に応じていました。
「昨年の4月にOISTで行われたペーボ教授の講演に続いて、ノーベル賞受賞後のTeatimeに参加できて感無量です。今回は直接お話しでき、また先生の著書にサインをいただくことができました。一生の宝物にします!」OIST学生の落合 佳樹さんは、愛読するペーボ教授の自伝を持ち寄り、直接ペーボ教授にお祝いの言葉をかけたことに胸を躍らせていました。OISTのリサーチインターンであるアメラ・ロンドさんは、「私はペーボ教授と共同研究を行っている研究室でインターンをしています。ペーボ教授とは初めてお話できたのですが、話していると私の頭の中には、自伝の中で紹介されていたたくさんの楽しいエピソードが蘇ってきました。とても興奮しています!」と述べました。
ペーボ教授は、今後もOISTでの研究を進めるため、年に数回沖縄を訪れる予定です。