メリー・アン・プライス博士による講演

私が科学者になった理由
発生分化シグナル研究ユニット
代表研究者 メリー・アン・プライス博士
2月29日 恩納村立安富祖中学校

プライス博士の講義は、試験管に入った生きた ショウジョウバエのサンプルをおよそ60人の全校生徒に回すことから始まりました。興味津々の生徒たちに対してプライス博士は、生物学的にはどのサンプル もショウジョウバエとして分類されるけれど、受精卵が細胞分裂を繰り返す過程で、それぞれに違うパターンの羽が形成されるほか、羽の中の血管の数も違って くると説明をしました。またプライス博士は、ユニットでは胚細胞が発生時に外部からの刺激に対してどのような反応をするか、ショウジョウバエを用いてにシ グナル伝達の研究をしていると紹介しました。そして、シグナル伝達に異常があると、人間では皮膚がんや多指症になると説明をしました。

講義の後半、プライス博士は幼少の思い出について語りました。神奈川県座間市に生まれ、1984年からのおよそ4年間は家族と一緒に沖縄に在住した経験 をもつプライス博士。とにかくスポーツ好きで、初恋は数学であったという同博士が最も影響をうけたのが、出身国のアメリカに帰国し、進学した学校で出会っ た生物の先生でした。熱心なこの先生のおかげで科学を学ぶ楽しさを知ったことや、ガムボールを使って夢中で遺伝子モデルを作ったことなど、昔の写真を生徒 たちに見せながら説明しました。またプライス博士は、将来は高校の科学の先生になろうと思っていたものの、大学4年生になる前の夏休みに、硫酸に関するあ るプロジェクトに取り組んだことがきっかけで、科学者になろうと決意。自分が疑問に思ったことに対して世界で最初に答えを見つけることの楽しさに魅了さ れ、以来こうして研究を続けていると話しました。

 

 

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プライス博士

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ショウジョウバエのサンプルに見入る生徒たち

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質疑応答で質問をする生徒たち

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花束を受けとるプライス博士

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