大学生がOISTの研究生活を体験
昨年から始まったサマーインターンプログラムが、今年はイギリス、アメリカ、カナダの4大学からの大学生を受け入れて行われています。このプログラムは大学院進学を考えている大学生に本物の研究を体験してもらいながら、OISTの博士課程を知ってもらうことを目的に、イギリスのオックスフォード大学とアメリカのハーバード大学と連携して実施しています。応募はこの2大学を通して行われ、今年はそれぞれの大学の審査を通った47名の中から10名が選ばれました。学生達は自分の興味分野に合った研究ユニットに配属され、8月末までの10週間、ユニットのメンバーと一緒に研究プロジェクトに携わりながら指導を受けることができます。
発達神経生物学ユニット(ゲイル・トリップ 教授)で研修をしている、ウェスタン大学(カナダ)のGesthika Kaltside さんは、「ゲイルは立派な人で、ユニットの人たちも温かく迎えてくれたのですぐに仲間になれた感じがしました。」と配属先に満足した様子でした。またOISTの学際的な環境について「国際化している社会だからこそ違う分野の人と交流することが大切だと思う。」と語っていました。量子ダイナミクスユニット(デニス・ コンスタンチノフ 准教授)に入ったオックスフォード大学のCameron Deansさんは「研究室で働く機会は今までなかったので研究がどういうものかを知りたかった。このプログラムでは研究が経験できるし自分がこの分野で続けていきたいか決めるきっかけになると思う。今まで学んできた理論を実践的な手法に応用したり、新しい分野に触れることができたらいい。」と期待を語りました。オックスフォード大学で生化学を学ぶRaphael Chowさんは配属先のG0細胞ユニット(柳田充弘教授)の研修について、「最初の2週間は分裂酵母細胞を使う基本的な研究方法を学びました。細胞の培養や顕微鏡を使って細胞の形態を調べる方法などです。残りの期間はその技術を使って新しい実験を行い、うまくいけばG0細胞ユニットで以前発見されたことを確かめられるはずです。」とうれしそうに話していました。
インターン期間中は必要最低限の会話力を身につけるための日本語教室や首里城や美ら海水族館へのツアーなど全員参加のプログラムも用意されています。担当のハリー・ウィルソン博士(アカデミックサービスセクション)は「インターン同士やOISTとの間により強い結びつきが生まれるようなプログラムを提供していきたい。」と語っていました。