世界うちなーんちゅビジネスアソシエーションがOISTに寄付
本年3月、ハワイのイースト・ウェスト・センターで行われた世界うちなーんちゅビジネスアソシエーション (WUB)主催の第七回ウチナーンチュ・トークストーリー会議で、OISTのピーター・グルース学長が基調講演を行い、OIST は、WUBから 2万5千ドルの寄付をいただきました。これにより、太平洋をまたぐ沖縄とハワイの連携が科学を通じて強化されました。
WUBからの寄付金を、謝意を表しつつ受け取りました。
WUB ネットワーク は、 ウチナーンチュ (沖縄県内外在住の沖縄の人々を表す沖縄の言葉)のビジネス、 教育及び文化遺産を促進する非営利団体です。 WUBは沖縄経済の成長を促進させ、世界中のウチナーンチュの教育支援を目的としています。OISTとも強いつながりを持っており、WUB創設者のボブ・ナカソネ氏は、OIST評議員(BOC)に任命されたばかりです。
「世界のウチナーンチュの心をつなぐネットワークは、今や世界の様々な国や地域に広がる26の支部に拡大しました。OISTとも、今後長年にわたり親交を深めることを楽しみにしております」と、WUB ネットワークの ジョン・トグチ会長は言葉を寄せました。
この度の寛大なご寄付は、学校向けアウトリーチプログラムにおいて、沖縄の学生や児童たちの教育の機会を促進する目的で使用される予定で、学校での科学の講義や、参加型の実践的な授業を通じ、子供たちの科学に対する関心が高まることが期待されます。 またWUBからは、OISTが地元関係機関と協働することで、沖縄から科学、技術、工学、数学(STEM)分野における次世代の担い手を輩出する基盤が構築されることに期待が寄せられました。
グルース学長は、「WUBメンバーのご貢献に、心より御礼申し上げます。県内外及び海外における沖縄の若い世代にOISTがポジティブな影響を与えるであろうと、WUBが長期的なビジョンをお持ちになり、また本学に信頼を寄せて下さることは、大変有難いことです。OISTは、より幅広く沖縄の学生さんや子供たちに科学の魅力を伝えるため、地域におけるアウトリーチ活動を強化し続けていきます」と、述べました。
今年のウチナーンチュ・トークストーリー会議は「ハワイと沖縄のSTEM最先端の視点から」をテーマに、両地域における、科学、技術、工学、数学(STEM)の課題が話し合われました。 在ホノルル日本総領事館の伊藤康一総領事による紹介を受けてグルース学長は基調講演を行い、その中で、気候変動や天然資源の枯渇といった世界が直面する喫緊の課題解決に向けたSTEMの重要性について話をしました。
各スピーカーによる講演の後、 グルース学長、ハワイ大学のデビッド・ラスナー学長、ハワイ大学マノア校のケネス・カネシロ教授、ワイアルア高校理科教師のグレン・リー氏、 そしてハワイ州知事デービッド・イゲ氏によるパネルディスカッションが行われ、STEM教育における課題と利点について話し合われました。
会議の終わりに、議長のジョン・トグチ氏とジョン・タサト氏よりグルース学長に対して寄付の贈呈がありました。 OISTはWUBネットワークとの長期にわたる実り多き親交を期待しており、沖縄県内外の科学界に貢献するというビジョンの達成に向けて努力し続けていきます。