OIST理事会、安倍総理に将来計画を説明
10月4日、台風23号が沖縄に接近するなか、OISTのジョナサン・ドーファン学長、ロバート・バックマン プロボースト、およびOIST理事6名が、安倍晋三総理大臣を表敬訪問するために東京へ向かいました。この訪問は、OISTの進捗や、今後の発展に向けた将来計画について2日間にわたって議論が交わされたOIST理事会の会合直後に行われ、時宜を得たものとなりました。
仲井眞弘多沖縄県知事も同席された約30分にわたる会談の冒頭で、安倍総理は、「今日はOIST関係者の皆さま大変お忙しい中官邸へようこそ来て下さいました。私も今年初めてOISTを視察して大学院大学の志の高さ、あるいは素晴らしい教授陣と生徒の皆さんにお目にかかってここに新しい沖縄の未来、新しい日本の未来があると確信しました」と語り、「日本のイノベーションを進めていく上で、OISTへの期待は大きいです。今日は有名な学者の皆さんにお集まり頂き、OISTの今後についてご意見を頂きたい」と述べられました。
OIST理事会のトーステン・ヴィーゼル議長、ドーファン学長、バックマンプロボースト、そして有馬朗人理事、ジェローム・フリードマン理事、ティム・ハント理事、尾身幸次理事、チェリー・マレイ理事それぞれが総理と言葉を交わし、教育研究分野に対するOISTの貢献や、本学の規模を将来的には300人教員体制まで拡充することの重要さを述べるとともに、国の平成26年度予算案にOIST関連予算約200億円を盛り込むことを要請しました。
面談後、ドーファン学長は記者団に対し、「総理は300人体制の教員を確立させたいという私たちの目標に理解を示してくださった。OISTが日本の政策に貢献できるということをご理解いただけたと思う」と述べました。仲井眞知事は、「OISTは140万県民の誇りです。政府の成長戦略にも位置づけられており、世界最高水準を目指すため、総理にリーダーシップをしっかりとってやっていただきたいと要請した」と語りました。
理事会の会合では、大学の発展に向けた計画の枠組みの策定が議論の中心となりました。OISTキャンパス整備の第一段階は、教員50名規模に対応したもので、各教員の研究室に必要なインフラや施設、博士課程全学生約100名を収容できるスペース、また、教員・学生・研究員の約半数が入居可能なキャンパス内の住居が含まれています。最終的には、教員を300名規模に拡大し、学生1,000名を含めて全体で4,000名規模の大学とすることが想定されています。理事会は、大学の規模の拡充に必要となる教育研究及び支援の枠組みを取りまとめる、マスタープランナーを採用することを決定しました。