ゴードン・アーバスノット博士による講演

アーバスノット博士の講義は医学系か薬学系への進学を志望する80名の学生を前に、今年の世界脳週間 (Brain Awareness Week) にちょうど重なるかたちで開催されました。

行動の脳機構
行動の脳機構ユニット
代表研究者 ゴードン・アーバスノット博士
3月12日 昭和薬科大学附属高等学校

アーバスノット博士の講義は医学系か薬学系への進学を志望する80名の学生を前に、今年の世界脳週間 (Brain Awareness Week) にちょうど重なるかたちで開催されました。スコットランド出身の同博士。講義は、英国陸軍ゴードン高地連隊の隊長であったアーバスノット博士のお祖父さん も着用していたという、スコットランドの伝統的な民族衣装に身を包んだ男性が写っている写真や、アーバスノットという地名がのっているスコットランドの地 図を紹介するなど、ユーモア交じりに始まりました。

OISTでの研究についてアーバスノット博士は、脳がいかに体の動きを制御しているかを調べており、引いては行動を制御する脳の部位についても理解を深め たいと説明しました。また、アーバスノット博士はある実験をして生徒たちを驚かせました。それは、壁にもたれ、壁に近い方の足を上げても体制は崩れないも のの、壁とは反対側の足をあげようとすると倒れてしまうというもので、この時の感覚がパーキンソン病患者の経験する障害とよく似ていると説明しました。 ドーパミンがラットの行動に与える影響に注目するなど、パーキンソン病に関する過去、そして現在も続く研究内容についてもふれ、L-DOPA製剤による ドーパミン補充療法がパーキンソン病の病状改善につながっているものの、はたしてL-DOPAが脳の中でどのような働きをするのかはいまだに分かっていな いと語りました。

その答えを見つけられる研究者が生徒たちの中から生まれるかもしれないと話した上で、最後にアーバスノット博士は、患者の治療開発のためには基礎研究が重 要であると強調しました。また、研究者になるためには好奇心や疑問をもつことが鍵になると語りました。

 

 

 

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アーバスノット博士

 

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アーバスノット博士の講義に聴き入る生徒たち

 

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質疑応答で生徒から質問をうけるアーバスノット博士

 

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クイズで高得点を取得した生徒に記念品が配られる

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