OISTは、沖縄県と協力し、専用実験室において、新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査を開始しました。
2021年10月29日
2021年9月現在、OISTのPCR検査チームが行ってきた検査数は52,000件以上となっており、OIST関係者や沖縄県内のさらに多くのコミュニティを対象に実施しています。
2021年3月9日
介護職員や高齢者を対象としたPCR検査
2021年2月から3月にかけて、沖縄科学技術大学院大学(OIST)は沖縄県や市町村の委託を受け、新型コロナウイルス感染症のPCR検査を行っています。
現在、OISTのDNAシーケンシングセクションではOIST保健センターと安全衛生セクションの協力の下、2つのPCR検査プロジェクトが実施されています。プロジェクトの調整役はプロボストでウイルス学者のメアリー・コリンズ博士が務めています。
外部からの検体は、プロジェクトのために特別に委託を受けた会社が採取・運搬し、OISTPCR検査室で検査を行います。
プロジェクトの一つは、恩納村、名護市、金武町および宜野座村の介護施設やデイサービス職員等のPCR検査です。
「介護施設等は 新型コロナウイルス感染症が発生すると特にリスクが高いため、入所者の安全を確保し、感染症のさらなるまん延を抑えるために職員の検査を徹底することが極めて重要です」と沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部課長補佐久高潤氏は述べています。
OISTは3月末までに、介護施設やデイサービスで働く職員から採取した約6000検体を検査することとしています。
また、最近始まった2つ目のプロジェクトでは、名護市と恩納村のデイサービスに登録されている利用者のPCR検査を行っています。新型コロナウイルス感染症の重症化リスクがある65歳以上の住民や、糖尿病、心不全、呼吸器疾患などの基礎疾患がある方を対象に同検査を実施しています。
プロジェクトの初期段階として、OISTでは3月末までに約1000検体を検査する予定です。
両プロジェクトは、4月以降、規模を拡大し、より広範な検査が行われます。
「症例数が減少し始め、予防接種が開始されようとしている中で、最もリスクが高い方たちの感染を予防することが重要です。介護施設職員や高齢者の定期検査を行うことで、感染の可能性を最小限に抑えることができます」とメアリー・コリンズ博士は述べています。
2020年12月28日
2020年5月1日、DNAシーケンシングセクションは、OIST保健センターと安全衛生セクションの支援の下、沖縄県庁と協力して、OISTコミュニティおよび沖縄県にPCR検査を提供するためのコントロールラボを設立しました。これは、新型コロナウイルス感染症拡大の第一波の時に県のニーズに対応するために県内に設置された3番目のPCR検査施設となりました。
このラボの立ち上げ以来、PCRチームは約3,800の外部検体を検査してきました。PCRチームは、沖縄県北部地域や離島にある北部、宮古、八重山の保健所を支援するために、8月中は全日、その他の月にも多くの休日や週末を通じて検査を行いました。これらの保健所に190件の陽性結果が報告され、不活化された検体は、今後の研究に必要な場合に備えて保管されています。
PCRチームは、沖縄県の委託による初のPCR検査プログラムを終え、知事および県の担当課から感謝状を受領しました。今後は、2021年から始まる新たな検査プログラムが沖縄県と共同で計画されています。また、厚生労働省が全国約600カ所の検査施設を対象に実施しているPCR検査等にかかる精度管理調査にも自主的に参加しています。この調査結果は、2021年1月に調査結果に基づく精度管理マニュアルとともに一般公開される予定です。
2020年5月1日
OISTは、沖縄県と協力し、専用実験室において、新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査を開始しました。沖縄県内でPCR検査を行う3番目のラボとなります。
ウイルス学者でOISTプロボストのメアリー・コリンズ博士が指揮するこのプロジェクトには、OISTのDNAシーケンシングセクション、タンパク質工学・進化ユニットおよび安全衛生セクションの研究者とスタッフが参加しています。
「沖縄県から送られた臨床検体を専用実験室に運び、ウイルスRNAを抽出します。それが完了すると、検体は安全であり、PCR検査を実施できます。私たちが使用する試薬のほとんどは、海外のメーカーからキットの形で提供されたものです。」とコリンズ博士は説明します。
研究者らは、世界保健機関(WHO)によって推奨されている安全衛生プロトコールに従っています。
5月1日、他の検査機関によって陽性または陰性であることがすでに確認されている4つの試料に対してコントロール検査を実施しました。検査結果が同一の結果であったことを確認したことにより、OISTによるPCR検査が正確であることを確認しました。
「現在までにPCR検査を実行することを承認されているラボは2つだけであり、沖縄県は脆弱な状況です。」とコリンズ博士は述べています。 「私たちのラボで受け取る検体数はわかりませんが、OISTと沖縄県の双方ともに、県内でケースが急増した場合に備えてバックアップを用意できるようにしたいと考えていました。 」