持続可能なより良い社会を共に築く
2021年10月、沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、国際連合大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)によって設立された「国連大学SDG大学連携プラットフォーム(SDG-UP)」に参加しました。
SDG-UPは、より持続可能で、レジリエントで、包摂的な社会の実現を目標に掲げ、日本の大学に働きかけて高等教育に関わるさまざまなステークホルダーの行動変容を促すことで、持続可能な開発のための2030アジェンダを達成することを目指しています。
SDG-UPは、2020年8月にUNU-IAS所長の山口しのぶ博士のリーダーシップにより発足し、博士は同プラットフォームのチェアも務めています。SDGsに関して活発に議論する場を提供することで、戦略的パートナーシップや大学同士の連携の強化が期待されています。
大学は、個人の考え方や行動に影響を与え、社会を形作る上で重要な役割を果たしています。未来の政策立案者、ビジネスリーダー、教育者、研究者たちに社会の一員としての責任感を育む場として、大学は持続可能な社会の実現へ向けた世界的な取り組みの最前線にあります。
SDG-UPには、OISTの他に規模や地域、専門分野などが異なる日本の大学が国公立・私立を含め30校参加しており、その中には東京大学、大阪大学、慶應義塾大学も含まれています。各大学は、すべての人にとって持続可能な未来をもたらす行動をとることに合意しています。
OISTは、社会を持続可能な方法で発展させるため、啓発、意見交換、知の普及に務めます。OISTにおけるすべての取り組みは、優れた科学研究の推進と、文化的な包摂性を常に念頭に置いて行われてきました。SDG-UPの支援の下、OISTは、持続可能な開発に関する教育プログラムを構築することや、持続可能なキャンパス運営のベストプラクティスを示すこと、また、大学評価とアカウンタビリティ(説明責任)ためのツールを見直すことを目指しています。また、SDG-UPの目標に沿う活動として、国内外のパートナーと学術および研究面での協力を積極的にしており、同プラットフォームを通じてこの活動をさらに継続していきます。
SDG-UPにおけるOIST代表者は、事務局長の芝田政之博士とシニアアナリスト(IR及び企画)のセシリア・ルー博士です。
芝田博士は、次のようにコメントしています。「OISTは、SDGsへの取り組みの1年目で、人々を結びつけ、大学の中核をなす価値観を具現化することができました。(持続可能な開発のための2030アジェンダの)グローバル・ゴールズの実現に向けたOISTの積極的な取り組みと、沖縄と日本の持続可能な未来に向けてSDG-UPとの相乗効果が生まれることを大いに期待しています。SDGsワーキング推進組織をさらに強化し、全学的な意識向上と協調的な取り組みを推進したいと考えています。」
SDG-UPの4つの分科会のうち、SDGsカリキュラム分科会にはタカバヤシミサキ副研究科長が、マネジメント層分科会には芝田政之博士が、大学評価・アカウンタビリティ分科会にセシリア・ルー博士が参加しています。