イェ・ジャン准教授がOISTに着任します
この度、イェ・ジャン准教授が、生体模倣ソフトマターユニットの代表としてOISTに着任します。ジャン准教授は、現在ポスドク研究員として勤務している米国マサチューセッツ州のブランダイス大学から本学に移籍します。同教授が最も関心を寄せるのは、天然の生物材料の構造から創発される新材料の研究です。
ジャン准教授は香港科技大学にて有機化学分野で博士号を取得後、ポスドク研究員としてイタリアのトリノ大学とスイス連邦工科大学(EPFL)ローザンヌ校の共同研究に参加し、色素増感太陽電池の研究を行いました。現在は、アクティブマター及びソフトマター、特に、生体組織に似た性質を持つハイドロジェルの研究を進めています。同准教授が最も興味深く、また、難易度が高いと感じるのは、生物と同じようにふるまう純粋化学システムを創生することです。「これは生体機能を化学システムに組み込むプロセスです。最終的には、化学システムの発明が、生物を更に深く理解することにつながります。」と、ジャン准教授は述べています。
化学と生物学の分野を跨ぐこの研究の面白さが、OISTに移籍する決め手となったと語るジャン准教授は、「学際的な研究に適した非常に魅力的な環境です。」と、OISTについて語っています。同准教授はOIST着任後、主に2つのプロジェクトを進める予定です。一つが、蛍光性を有するハイドロジェルを細胞イメージング分野で応用する研究で、もう一つが、細胞の構造システムの構築を目的とした超分子鎖の応用、すなわち、純粋化学を用いて実際の細胞の挙動を再現することです。
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