シナプスにおける神経細胞間情報伝達メカニズム

図1 シナプスにおける神経細胞間情報伝達メカニズム

送信側の神経細胞(赤)から受信側の神経細胞(灰)へと情報が伝達される時、その情報受け渡しの場となるのがシナプスです。送信側(シナプス前末端)にはシナプス小胞と呼ばれる小さな袋が格納されており、この中に神経伝達物質という化学物質が詰め込まれています。電気信号(活動電位)がシナプス前末端に到達すると、シナプス小胞が前末端膜に融合することで、中の伝達物質を外へと放出します(エキソサイトーシス)。受信側(シナプス後膜)は伝達物質を受容体で受け取り、電気信号へと変換することで情報の受け渡しがなされます。前末端に融合したシナプス小胞は再び取り込まれ、また伝達物質を詰め込まれて再利用されます(エンドサイトーシス)。エキソサイトーシスされる小胞の量とエンドサイトーシスされる小胞の量のバランスを調整することで、持続的な情報伝達が行われています。

日付:
2013年8月29日
シェア: