こどもかがく教室 2018

地元の子どもたちが、夏休みに科学を体験しました。

  次世代の研究者の卵である、恩納村や近隣市町村の学校に通う子どもたちが、今週、こどもかがく教室2018に参加し、科学を体験をしました。 5日間にわたって、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の学生や研究員らがわくわくする楽しい科学の世界を紹介し、参加した子どもたちは、新たな視点を通じて身の回りの世界の魅力を実感しました。

  OIST地域連携セクションが恩納村と共に開催しているこどもかがく教室は毎年盛況を博し、9回目となる今年は142名が参加しました。

1-2年生クラスによるOISTマリン・サイエンスステーションでの見学ツアー

  こどもかがく教室は恩納村のふれあい体験学習センターで行われ、幼稚園から6年生までの児童が、屋内での実験から、近くの国際海洋研究情報センター(GODAC)へのフィールドワークに至るまで幅広い体験学習をしました。好奇心旺盛な子どもたちの心をつかみ、科学の研究が持つ可能性を知ってもらうため、本物の科学と楽しさを織り交ぜることを目的としています。

  プログラム参加にあたり、児童は様々な授業を選択することができ、1-2年生のクラスでは、実際に模型を作ることで水面を歩くことができる昆虫について学びました。

OISTの学生、シンディ・エスポーラスさんによる光の話に聞き入る1-3年生の生徒たち

  1-3年生のクラスでは、OIST技術員のアイシェン・ギュルカン・オーシャさんと静電気について学び、富名腰敬さん担当の3-4年生クラスでは、ミニプロジェクターの工作を通して光の特性を学習しました。

  多くの子どもたちにとって、本物の科学者と触れ合うことは初めての経験であり、楽しく、魅力的な視点を学べる特別な機会になりました。3年生の宇江城陽さんは「風船と静電気で遊びました。静電気で紙を拾う実験は、本当に面白かったです!大きくなったら科学者になりたい! 」と、感想を語ってくれました。

シャボン玉を使って静電気のしくみを学んだ子供たち

  3-4年生のクラスの一つは、水生生物について学ぶべく、OISTのマリン・サイエンス・ステーションを訪れました。沖縄の海に住むタコやイカを間近で観察し、直にタコやイカが色を変化させる驚くべき能力に初めて触れることで、特殊な迷彩能力を実感することができました。

  「イカに餌をあげたのがすごかった!イカって本当にカッコいい生き物!」と、3年生の東恩納珀さんは感想を述べました。

OISTマリン・サイエンス・ステーションをでイカが餌を食べる様子を観察した子供たち。

  中学生が参加したジュニア・サイエンス・プログラムは恩納中学校で開催され、理科室がまるで顕微鏡の研究室に様変わりして科学を学ぶチャンスを得ました。指先の微生物を培養することにより細菌の世界について学んだ後、生徒たちはコンピュータープログラミングで進化のシミュレーションを行い、仮装生物を創り出しました。「生命をプログラミングしよう!」の授業では、講師がコンピューターコードを仮想生物に変換する方法を伝授しました。

  こども科学教室に初めて参加した地元安富祖中学校理科教諭の後明均先生は、「このプログラミングの授業で、頭の中に数字がぐるぐる回っているような感覚になってしまいましたが、楽しかったです!私の今後の物理の授業に、新しいアイディアをもらいました。」と、コメントしてくれました。

ビニール手袋を着用し、実験手法にトライ

  中学生にとって、感動も与えてくれた経験ともなりました。コンピュータの授業で学んだ経験を活かしたいという熱心な加蘭太一君は、「プログラミングのシンプルさに驚きました。今日学んだことは絶対に将来役に立つと思います!」と、嬉しそうに感想を述べていました。

OISTロバート・バックマン首席副学長(技術開発イノベーション担当)からクラス毎に生徒たちに対して修了証が渡されました

 

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