「少女よ、大志を抱け!」

沖縄科学技術大学院大学とOIST財団がSTEM(科学・技術・工学・数学)分野の女性のための教育エコシステム創出に取り組みます。

2022年3月8日、国際女性デーに、沖縄科学技術大学院大学(OIST)及び沖縄科学技術大学院大学財団(OIST財団)は、「Girls Be Ambitious*(ガールズ・ビー・アンビシャス)」というプロジェクトを開始します。

本プロジェクトでは、若い女性の科学に対する関心を育み、科学教育を受ける機会を増やすようなサイクルを構築することで、科学分野に進む女子を後押しします。沖縄県にあるOISTを拠点として、科学、技術、工学、数学(STEM)分野への女子の進出を奨励し、このコンセプトが日本中、そして世界中に広がっていくことを目標としています。

本プロジェクトには、海外からも支援が寄せられています。ハワイからは、同プロジェクトへの支援としてロバート・ナカソネ氏から、先に設立された「仲宗根松郎・ツル子基金」に対して10万ドル相当の寄付を受けました。仲宗根松郎・ツル子夫妻は、1900年代初頭にハワイに渡り、結婚して懸命に働き、沖縄とハワイの家族を支えながら6人の子どもたちを大学に進学させました。そのうち5人はSTEM分野、1人は会計分野に進んでいます。ご夫妻が亡くなった後、ご子息であるナカソネ氏が、ご両親の教育に対する献身と、ルーツである沖縄への感謝の形として、沖縄の若者と未来のためにOIST財団に同基金を設立されました。

OISTおよびOIST財団は、ナカソネ氏をはじめとするハワイの個人からいただいたご支援を基に、さらに多くの個人、慈善団体、企業からも支援を募り、「Girls Be Ambitious」プロジェクトを拡大し、科学分野への女子の進出を後押しする機会を創出していきます。

「Boys, Be Ambitious!(少年よ、大志を抱け)」という言葉が北の大地である北海道で生まれたのに対し、最南端の島である沖縄からもGirls, Be Ambitious!を発信し、教育と科学を通じて若い世代を応援ていきたいと考えています。

教育へのインパクト

「Girls Be Ambitious」では、女子児童・生徒がSTEM分野へ進むことを後押しするため、OISTで以下のプロジェクトに取り組みます。

  • 高校生を対象とする科学アウトリーチ活動の「ハイサイ・ラボ」では、女子高生が科学を体験したり、女性科学者から体験談を聞くことができます。
  • SHIMAプログラムは、OISTおよび在沖米国総領事館やハワイのWorldwide Uchinanchu Business Networkの各個人からの寄付によって運営しています。沖縄の高校生に対して、他の機関と提携して、ジェンダー格差などのSDGsの観点から見た沖縄の持続可能性について探究する機会を提供しています。
  • OISTが米日財団から資金提供を受けて、STEM教育を推進する日本のNPO であるSKY Labo(と新たに組んだパートナーシップでは、沖縄や日本各地の女子高校生が参加する体験型のデザイン思考ワークショップに、参加者とほぼ同年代のOIST博士課程学生が参加します。
  • OISTの研究科は、「50:50キャンペーン」を開始し、OISTへの入学者、在籍者、卒業生の全てにおいて男女比を均等にするために多角的なアプローチをとっています。

本プロジェクトでは、これらのプログラムなどを通じて、科学分野への女性の参入を促進し、社会がより生産的で独創的になるような教育のエコシステムを構築していきます。

 

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*米国ニューヨーク州アーヴィントンにあるOIST財団は、特許庁より教育プログラムに「Girls Be Ambitious」という言葉を使用する商標権を認められました。

 

OIST財団について

沖縄科学技術大学院大学財団(OIST財団)は、ニューヨークを拠点とする501(c)3 ステータスの非営利団体であり、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の科学技術研究および関連プログラムの充実と強化を通じて、革新的で世界的な科学のブレークスルーを推進するとともに、OISTを通じて米国民が沖縄の持続可能な発展を支援し、日米関係をより深めることを後押ししています。

 

関連ページ:「仲宗根松郎・ツル子基金」の設立について: https://www.oist.jp/ja/news-center/news/2021/9/14/36586

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