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ヘルスケア・サステナビリティ領域の起業家と投資家が沖縄に集結-第1回 「OIST-Lifetime Startup Elevate 2024」を開催

Startup Elevate group photo

4月25日から26日にかけて、沖縄科学技術大学院大学(OIST)において、へルスケア及びサステナビリティ領域のスタートアップ企業と投資家を繋ぐイベント「OIST-Lifetime Startup Elevate 2024」が開催されました。OISTと、スタートアップ企業への投資を専門とするライフタイムベンチャーズの共催により、起業家と投資家のネットワーキングイベントとして開催された県内最大規模の本イベントには、県内外から設立前後のスタートアップ企業41社と、100名以上の投資家が参加しました。

このイベントは、投資家が新たな投資先を見つけ、スタートアップ企業が資金調達の機会を得るための場を沖縄に設けようと、OISTとライフタイムベンチャーズが初めて取り組んだものです。2日間にわたるイベントではそれぞれ異なるテーマが設定され、初日の「ヘルスケア・デイ」では、創薬・バイオテック、バイオインフォマティクス、医療機器、デジタルヘルスといった分野、そして2日目の「サステナビリティ・デイ」では、エネルギー、モビリティ、アグリテック、脱炭素テクノロジーといった分野を中心に、多岐にわたる業界のスタートアップ企業や投資家が集いました。県内外からの参加に加え、OISTからも起業家が参加し、様々なプログラムを通して活発な交流が行われ、会場は終始熱気に満ちていました。

冒頭のあいさつで、OISTのギル・グラノットマイヤー首席副学長は次のように述べました。「科学的発見からビジネスに至る道のりは挑戦に満ち溢れていますが、革新の背後には常に基礎研究があることを忘れてはいけません。今回のイベントにおいて、OISTが科学とイノベーションをつなぐ役割を果たす一員として協力できることを嬉しく思います。今日は存分に楽しみ、学んでください。そして、科学技術の素晴らしい可能性をぜひ感じてください。」

イベントの最大の目玉となったのは、スタートアップ企業によるピッチコンテストでした。起業家とそのテーマに精通した投資家がメンターとなってペアを組み、二人三脚で磨き上げた7分間のプレゼンテーションで、起業家たちは自分たちの事業内容や魅力をアピールしました。ビジネスプランの独自性や市場へのインパクト、成長の可能性など、各社の個性あふれる発表は、投資家たちの関心を惹きつけました。

Pitching event
ピッチコンテストで事業をアピールしたPEELラボ 共同創業者の ジム・ファンさん (左) と、メンター投資家として参加したJIC ベンチャー・グロース・ インベストメンツ株式会社 パートナー の桑原 優樹さん (右)
ピッチコンテストで事業をアピールしたPEELラボ 共同創業者の ジム・ファンさん (左) と、メンター投資家として参加したJIC ベンチャー・グロース・ インベストメンツ株式会社 パートナー の桑原 優樹さん (右)

2日目のサステナビリティ・デイのピッチコンテストでBest Pitch Awardを受賞したアルバトロス・テクノロジー取締役COOの長壁一寿さんは、本イベントに参加した理由を次のように述べています。「当社の洋上風力発電技術は、日本全国で大きな可能性を秘めた技術で、島嶼地域である沖縄においても、そのポテンシャルは非常に高いと考えています。このイベントが県内でのネットワーク作りに繋がればと期待しています。また、ほぼ全参加者が現地での移動も共にするため、多くの投資家とこれだけじっくり意見交換をできるイベントは国内でも稀です。ピッチコンテストではスタートアップの発表だけでなく、それぞれのメンターである投資家が注目しているポイントを聞けたことも、このイベントの大きな魅力でした。」

Best Pitch Award
(左から) OIST Innovation事業開発セクションマネジャーの長嶺安奈さん、アルバトロス・テクノロジー取締役COOの長壁一寿さん、メンター投資家として参加したグロービル・キャピタル・パートナーズ プリンシパルの中村 達哉さん、ライフタイムベンチャーズ代表パートナーの木村亮介さん
(左から) OIST Innovation事業開発セクションマネジャーの長嶺安奈さん、アルバトロス・テクノロジー取締役COOの長壁一寿さん、メンター投資家として参加したグロービル・キャピタル・パートナーズ プリンシパルの中村 達哉さん、ライフタイムベンチャーズ代表パートナーの木村亮介さん

その他、ポスター展示ブースやネットワーキングスペースが設けられ、Atierra、Green Leaf Global、ヴィオリアス日本等のOIST発のスタートアップ/チームのほか、シンク・ネイチャー、琉球コーヒーエナジー、Beyond Optical Technologies、バタフライピー研究所など、沖縄に所縁のあるスタートアップも参加しました。

また、各業界で活躍する専門家による講演も行われました。大学発ベンチャーやディープテックベンチャーへの投資を専門とするAngel Bridgeの代表、河西佑太郎さんは、1日目のヘルスケア・デイにおいて、自身が関わってきた大学発の先端技術を社会実装するまでの体験談を紹介しました。「こうしたイベントを活用して、研究者出身のシードステージの起業家が登壇する場になるようなイベントに成長していって欲しいです。起業するということはゼロから作ることです。なかなかうまくいかないこともあると思いますが、粘り強く、そして楽しみながら頑張ってほしい」と、未来のイノベーションを担うスタートアップ企業にエールを送りました。

Guest speaker
ゲストスピーカーとして参加した Angel Bridge 代表の河西佑太郎さん(前方左)
ゲストスピーカーとして参加した Angel Bridge 代表の河西佑太郎さん(前方左)
ピッチコンテスト結果 ヘルスケア部門
ピッチコンテスト結果 サステイナビリティ部門

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