ジョージ・イワマ教授のOIST着任が決定
この度、沖縄科学技術大学院大学(OIST)に、ノーザン・ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)の学長及び副総長のジョージ・イワマ教授が2014年1月初旬に上席副学長として着任することが決定しました。イワマ教授は上席副学長として、ジョナサン・ドーファン学長を支え、プレジデント・オフィスの様々な重要案件に取り組み、民間からの資金調達の開始や大学の拡張の計画、今後設立予定の海洋科学センターをはじめとする研究拠点の構築において指導的な役割を果たすことになります。
OISTのジョナサン・ドーファン学長は、「ジョージ・イワマ教授のOISTへの着任を大変うれしく思います。イワマ教授は多大な熱意と才能、人間的魅力にあふれる人です。OISTが大きく発展していくための計画段階に突入するにあたり、イワマ教授がこれまで培った大学の運営及び教育研究における豊富な経験によってOISTの運営管理体制が更に強化されるでしょう。」と期待を込めて語り、「特に、OISTによって、沖縄出身のイワマ教授が沖縄に戻ることになりうれしく思います。」と付け加えました。
ノーザン・ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)の学長及び副総長を務めるイワマ教授は、これまで長年、教授、大学のアドミニストレータ、地域社会の指導者、公務員など、数々の要職を歴任しています。同教授は沖縄で生まれ、17歳でカナダに移りました。沖縄とのつながりは、家族との絆はもちろん、琉球大学の外部有識者委員会の委員を務めるなど専門上にも及んでいます。
イワマ教授は、「私も妻のマリリンも沖縄に戻ることをとても楽しみにしています。OISTは世界の大学教育のなかでも最もエキサイティングな取り組みではないでしょうか。生まれ故郷に戻り、国際性と学際性にあふれる研究大学を実現するという日本政府の取り組みに貢献できる機会を得られたことを大変うれしく思います。」と語りました。
イワマ教授は学術界において多岐にわたって活躍しています。同教授はカールトン大学(カナダ・オタワ)及びアケイディア大学(カナダ・ノバスコシア州)それぞれで理学部のディーン(学部長)を務めました。また、カナダ国立研究機構の海洋生物科学研究所(カナダ・ハリファックス)の所長を4年間務めました。その間、産学官の連携により、起業を促進し、生命科学の大手企業を誘致する知的産業拠点作りに主導的な役割を果たしました。こうしたイワマ教授の経験は、OISTが沖縄に海洋科学の研究拠点を構築する上で、また沖縄における知的産業クラスターの形成において、大変重要となります。
イワマ教授は、ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)で動物学の博士号を取得し、同大学で15年間教授を務めました。また、マックス・プランク実験医学研究所(ドイツ・ゲッティンゲン)で、国際経験を積みました。比較生理学者であるイワマ教授の専門は魚のストレス反応に関する研究です。同教授はピアレビューを受けた論文を140本発表し、2冊の著書も編集しました。夫人もイワマ教授と同じく博士号をもち、2人の間には、カナダ西部在住の3人の息子と孫が1人います。