那覇国際高校の720名の皆さんがOISTを訪問

   沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、国際的な環境のなかで世界最高水準の教育研究を行うと同時に、地域に開かれ、沖縄の発展に貢献することを目指しています。本年4月からはキャンパスを一般公開するとともに、ガイド付きツアーを実施してきました。こうした取り組みをさらに進めるため、OISTでは県内の全ての高校を対象に、本学へのビジットプログラムを企画しています。この企画の第1弾として、去る12月20日と21日の2日間にわたり、沖縄県立那覇国際高等学校の1年生と2年生の総勢720名の皆さんがOISTを訪問しました。

  同校の訪問では、両日とも各学年が3グループに分かれて「OIST概要説明」、「研究紹介」、「施設見学ツアー」の3つのプログラムを順番に体験しました。概要説明で挨拶に立ったニール・コルダー副学長(コミュニケーション・広報担当)は自身の学生時代をふり返り、ウェブの誕生で必要な情報を瞬時に入手できるようになったと当時からの変化の大きさを例を挙げて語りました。

  研究紹介では、OISTの日本人と外国人の若手研究員が2名ずつチームを組み、それぞれが日頃の研究内容を説明するとともに、生徒たちからの質問を受けました。現在OISTには世界の約30カ国からおよそ80名にのぼる外国人研究員が集まっています。説明に立ったのは、バングラデシュやブラジル、カリブ海のグアドループ、フランス、メキシコといった国々出身の研究員で、出身国の紹介や学生時代のエピソードも交えた話に、高校生たちは熱心にノートをとりながら聞き入っていました。

  また、施設見学ツアーでは、OIST事務職員のガイドのもと、質量分析室、スーパーコンピュータ室、電子顕微鏡室、ロボット室などのOISTの先端機器や学際的な研究を支える施設を見てまわりました。金城ひかるさん(2年生)は、銅谷賢治教授率いる神経計算ユニットが開発したサイバーローデントという自分で学習するロボットを見て、「充電パックを餌に見たてているところが面白いと思いました」と感想を語っていました。

  昼食休憩をはさんで約4時間にわたり科学の世界にふれた高校生たち。西村瑚子さん(2年生)は、「世界中からここ沖縄に大勢の人が集まってきていることに驚きました。施設の規模も研究内容もとてもスケールの大きいところだと思いました」と感想を述べていました。同級生の平良華菜さんは、「OISTに来る前はあまり関心がなかったけれど、実際に訪れてみてとても興味が膨らみました」と一日を振り返っていました。

  OISTでは、今後、県内の全ての子どもたちに、高校卒業までに一度は本学キャンパスに足を運んで、世界最先端の科学技術を身近に感じて貰いたいと考えています。沖縄の将来を担う若者たちに、世界最高水準の科学技術の研究が行われている様子を体感し、理数系への進学や科学技術に関連するキャリア形成への関心を高めて頂くことを目的として、こうしたビジットプログラムを拡大していく予定です。

(名取 薫)

<OIST概要説明>

 挨拶に立つニール・コルダー副学長

 

<研究紹介>


グアドループ出身のエディ・タュフェール博士

 


フランス出身のザカリ・タウフィック博士

 


那覇市出身の新里宙也博士

 


那覇市首里出身の島袋静香博士


東京出身の渡邊豊博士

 


 バングラデシュ出身のクルシダ・クムクム・ホセイン博士

 


福岡県出身の江口工学博士

 

<施設見学ツアー>

 
 
 

研究ユニット

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