「私の天国」:OIST研究員が外国人による日本語弁論大会に出場しました
外国への訪問や生活で、言葉の通じない相手にうまく気持ちが伝わらず、フラストレーションを感じたことがある人は多いはずです。OISTではこうした「言葉の壁」を少しでも取り除くために研究員や職員向けに日本語と英語の授業を設けています。去る2月25日、ドイツ出身でOISTのG0細胞ユニットで短期準研究員として活躍するキャロリン・スタージンスキさんが、那覇市内で開催された第29回外国人による日本語弁論大会(主催:財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団)に出場しました。OISTでは日本語中級クラスを受講しているスタージンスキさん。OISTからは大会への初めての参加となりました。
「私の天国~伝統的雰囲気と国際的知識がハーモニーするところ」と題した7分間のスピーチの中で、スタージンスキさんは、沖縄に対して抱いた第一印象や来日直後に感じた寂しさ、やがて地元の方々との出会いによってここが魅力的な場所となっていったことをエピソードを交えて話しました。また、博士号取得を目指す学生にとって「天国のような楽園」と形容したOISTの研究環境についても語りました。
かつて筑波大学に留学していたスタージンスキさんにとって、日本語を日常的に使う生活は初めてではありません。しかし、今回の大会出場にあたっては、OIST日本語教師の山川礼先生との何時間にもおよぶ猛特訓や、同僚や日本人職員の前でのリハーサルも必要としました。
スピーチの最後にスタージンスキさんは、科学の発展、地元教育機関の連携、そして国際的な交流が、第2の故郷となりつつある沖縄の明るい将来のために欠かせないと強調しました。弁論大会を振り返り、「わくわくして国際的なイベントだった」と感想を述べたスタージンスキさん。「最初は大勢の人の前で話すと想像しただけでとても緊張したけれど、大会出場から多くのことを学びました。もっと一生懸命日本語を勉強して、日本で研究をするという夢を実現したいと思います。」と決意新たにた締めくくりました。
(名取 薫)